壬生義士伝 宝塚 感想

コロナ感染拡大、自粛延長の中ではありますが、宝塚歌劇にて癒されてみませんか。今回は宝塚歌劇・雪組「壬生義士伝」の魅力についてご紹介します。時は幕末、岩手県盛岡の地。主人公・吉村貫一郎は、器量よしで評判の「しづ」をお嫁に貰います。しかし、南部藩の下級武士の家柄に生まれた吉村貫一郎にとって妻子を養っていくのは大変なことでした。そこで、貧困にあえぐ妻子を養うため吉村貫一郎は脱藩。愛しい妻子を盛岡に残し、新選組隊士となります。朴訥な人柄ゆえ、一見弱そうに見える吉村寛一郎ではありましたが、実は凄腕の剣士。新選組で重宝されるようになっていきました。残してきた妻子のため、金のため、吉村寛一郎は人を斬り続けていきます。しかし、時代の流れと共に新選組の力も弱まっていき…。本作品では、主に「明治時代」「新選組」「盛岡」の3つで構成されています。それぞれを説明すると、こんな感じになりますかね↓。明治時代:ストーリーテラー的役割。新選組:吉村の今生きている場所として。盛岡:吉村の置いてきた家族や友人の暮らし比較的平和な時代は明治時代のみ。新選組は、つらさと笑いを兼ね備えています。残る盛岡は、もう…涙なくしては見られないといった感じ。本作品、とにかく切なすぎて泣けるんですよ。何が泣けるって、誰が悪いということではなく、ただただ「生まれた時代」が悪かった…というところが。そんな中でも一生懸命に生きた人々がいた…というところが泣けるんです。まぁ、そうはいっても笑いを入れてくるあたりが憎い演出で。観客側の心情が「ツラすぎてもう無理か…」というところを狙ってか、絶妙なタイミングで笑いを入れてきてくれますのでご安心を。新選組と言えば「沖田総司」「土方歳三」などが有名ですが、そこを何故敢えて吉村寛一郎にしたのか…そこに関して筆者は事情を知りません(すみません)。ただ、そうやって敢えて有名ではない人物を主人公にしているせいか、お馴染みの新選組の話も「新鮮味のある作品」となっています。ぜひ、ご覧になってみて下さいね。いつもは物語の主役となることが多い新選組の面々ですが、今回は脇役的存在で癒し担当です。まぁ、真面目な場面もあるのですが、ちょこちょことコミカルに動いてくれるのがポイントなので、ぜひ注目してみてくださいね。さて、斎藤一…。吉村寛一郎の人柄は、よく言えば「気さくで人懐こい」のですが、悪く言うと「空気が読めない」といったところ。寡黙で一匹おおかみタイプの斎藤からしてみると、どうやら気に食わない存在のようです。それでも、吉村の刀の腕に見惚れた斎藤は、徐々に吉村を認めるようになっていきます。本作品の中では「新選組内の主人公」ともいえる存在なので出番が多め。鬼気迫るような場面もありますが、上司の土方歳三(彩凪翔)や沖田総司など仲間とのやり取りで笑いを誘います。斎藤には「そんなつもりはなかったのに、結果、吉村に陥れられた?」という場面もあるのでお楽しみを。余談ですが、斎藤は、新選組の生き残りとして明治時代にも登場。一匹おおかみタイプの斎藤も、沖田の前では心を許しているよう。斎藤がいるところには沖田もいる…といった感じで、沖田はだいたい斎藤と共に行動しています。ただ、斎藤と違って冷徹な一面をハッキリとみせるのが沖田の特徴です。斎藤も冷徹であろうと思われますが、沖田ほど突き放すような冷たさはない感じ。よくよく考えてみれば、斎藤の隣にはいても沖田総司がコミカルに動く場面なんてないかもしれません…。「結核で身体が弱い」「敬語キャラ」と、一見物腰柔らかく優しそうな沖田ですが、ゾッとするような一言を平気な顔で放つ場面は何とも言えぬ雰囲気を醸し出しています。永久輝せあさんの表情と共にお楽しみください。吉村寛一郎には、3人の子供がいます。貧困にあえぐ子供たちではありますが、耐えて耐えて頑張りぬく本当によい子達で、見ていて胸が締め付けられます。特に長兄・嘉一郎(彩海せら)と次女・みつ(彩みちる)の2人は、2人手に手を取り合い両親に面倒をかけないようにと振る舞います。(※末っ子は、吉村が脱藩してから生まれるので出番は殆どなし。)でも、まだ幼い子達なので泣いちゃうときは泣いちゃいます。嘉一郎はお兄ちゃんらしくグッと我慢しますが、妹のみつはもうワンワンと…もう、泣き方上手いんですよね、みちるちゃんが。その泣き声につられて、見ている側も泣く…という連鎖が起きます。こんな小さな子供がこんな境遇で…。これじゃぁ、親もまたツラかろう…。盛岡の場面では、この子たちの耐え抜く姿にご注目くださいね。お芝居には、何となく見ていれば話が分かるものもありますが、この作品に至ってはグッと腰を据えてみていただきたい!吉村寛一郎の生き方、それに関わる人々、そして故郷にいる妻子たち。故郷盛岡には、吉村の幼馴染・大野次郎右衛門もいて、彼らの友情もまたみどころとなっています。ぜひお楽しみください。40歳すぎてから宝塚に目覚め、早5年。

宝塚雪組公演「壬生義士伝」の感想をまとめています!浅田次郎原作の大作「壬生義士伝」を1時間半にわかりやすくまとめた、日本物の雪組の強みを活かしたお芝居! ☆★☆★☆ランキング参加始めました!

東京宝塚公演 雪組『壬生義士伝』を観にいきました。 外は夜でもあちい。でも雪組の壬生義士伝は雪降る岩手。気持ちヒンヤリしました。 宝塚版の『壬生義士伝』 映画やドラマにもなっている、浅田次郎氏 … !という不思議な感動も覚えました。笑 この舞台の「説得力」を見て、改めて今の雪組の凄さを実感した蒼汰なのでした。 次はキャスト別感想へ!! 前回は『Music Revolution!』の感想を書きましたが 本日は芝居編ということで『壬生義士伝』の感想について書いていきます。 もちろん面白かったですし、感動しましたし、内容を見れば手放しで絶賛するほどでもなく…という難しい感じ。 ベタ褒めは次の出演者別感想に回すとして、今回はあくまで私個人の正直な感想をまとめていきたいと思います。  まず、全体を通して雪組生の魅力を存分に発揮した脚本、演出だったと思います。 望海&真彩は何よりもその歌唱力で、 何よりも強みなのは、やはり二人とも歌がうたえるってことでしょう。 例えば望海が銀橋に出てきて高らかに歌っている背景で、ヒロインである真彩も、後ろで寂しそうな芝居をするわけですが。 これがもし歌えない普通の娘役であれば、歌ウマな娘役が影コーラスを入れ、トップ娘役は そこはさすが真彩希帆、押し出し過ぎない絶妙な加減で本人がコーラスを入れていてこれが貫一郎としづが切ない思いを重ねるように、そして別々な場所にいながら思いが一つであるように見えて、それが非常に良い。 高い技術力があるからこそ、舞台演出に奥行きが出せるなんてまさに技巧派だからこそ出来る表現だなぁと思いました。  そして何よりアイドル軍団…いや、新選組のカッコ良さね。もはや彫刻のような美しさのイケメン中二感全開の物腰柔らかなのに目が全く笑ってない 途中でこの3人が銀橋に出てきてもうね、卒倒しそうになりました。笑 新選組メンバーで言えば、煌羽レオや諏訪さきのクセ者感、奏乃はるとのしょーもないおっさん感、そして安定の真那春人など、揃いも揃って豪華な布陣。 2番手・彩風咲奈は出番は少な目ですけど、でもあの望海風斗の竹馬の友にきちんと見えるほど大きく演じていたし、まさに雪組の魅力を十二分に生かした脚本だなぁと思いました。    個人的に気になったのは、この 家族愛?義に生きる尊さ?それが1時間半の観劇を通して、私にはいまいちピンと来ませんでした。 例えば、星組『ANOTHER WORLD』は 花組『MESSIAH』は これに対する雪組『壬生義士伝』は、たぶん斎藤一のセリフよりだと思うんですけど…。 ここにたどり着くまでの充分な伏線、物語の展開が無いためにはっきり言ってこのセリフに 守銭奴だと馬鹿にされていた貫一郎がなぜ新選組の中で信頼を勝ち得たのか、彼の「義」がこの時代になぜこれだけ価値のあるものだったのか。 そこに至るまでの経緯がイマイチ上手に描かれておらず舞台を見る上でのカタルシスを感じることが個人的には出来ませんでした。 さらに言えば、己の義を貫くために、負けると分かっていた戦に身を投じた貫一郎が、なぜ故郷に帰りたいと南部藩蔵屋敷にやってきたのか。 2回目に見たときに、序盤で貫一郎がそこでやっとやはりこれだけでは弱いですよねー。 初見では故郷への愛が、しづへの愛が、いまいちピンと来ないまま感動のフィナーレへいってしまう印象でした。 いや、もちろん私も大人ですからなんとなーく脳内補完しながら見てましたし、問題無かったですけど、 もう少し上手に演出出来れば、それはそれは素晴らしい傑作が生まれたんじゃないかと思ってしまいました。   そして、もう1つ。 今作を舞台化するにあたり、それを解決するにあたっての苦肉の策である、 このシーンの是非について、世間の感想は真っ二つのようですが個人的に どれだけ質実剛健な雪組の和物と言えど、ここはやはり宝塚。 とはいえ、やはり出番は多すぎた印象でしたね。彼女たちの出番により、物語が補強される部分も多いにありましたけど、 特に問題なのは、鳥羽伏見の戦いで果敢に戦へと挑む貫一郎が深手を負い命からがら次郎右衛門の元へたどり着くまでのシーン。 あそこって結構な盛り上がりシーンのはずなのですが途中でビショップタイムによる丁寧な解説が入ってしまうせいで感情の高ぶりがぶち切られてしまうんですよね。いやー、あそこは一続きで見せるべき場面だったでしょう。 逆に、最後の次郎右衛門の鹿鳴館のモノローグでも良かったのではないかと思ったりしたのですが…なかなかバランスって難しいですね。  とはいえ、そんな焦点がぼやけた物語なワケですけどもそれをきちんと感動作に仕上げられたのは望海風斗率いる雪組生たちのパワーのおかげなわけでして。 凡作を魅力ある作品に魅せることこそが的なことをよく聞きますが、それを見事に体現していることを思えば、今作は非常に宝塚的な作品だなと思いましたね。 家族愛のシーンにはホロりときましたし新選組がジャニーズばりに踊り歌うシーンなんかはさすが宝塚だな!

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