サシャ バロン コーエン ボヘミアンラプソディー



CELEBRITY / Voiceそう、あの伝説のロックバンド「クイーン」がスクリーンに! “世代”でも、そうでなくとも、フレディ・マーキュリーの波乱の生涯に感動し、不朽の名曲に鳥肌が立つ。── その誕生の裏側やアメリカでの評価、配役エピソードなどを、LA在住のD姐が熱く語った。70年代後半から80年代にかけて全世界で絶大な人気を誇った英ロックバンド、クイーンのヴォーカリストだったフレディ・マーキュリーを知らない人は日本でもほぼ皆無なんじゃないかと思う。もちろんクイーンは日本でも当時大人気で、フレディ自身も大の親日家に。もし彼の名前は知らなくても、4オクターブを超える唯一無二の奇跡の歌声による「ロック・ユー」「ウィ・アー・ザ・チャンピオン」といった、CMやスポーツ中継でもおなじみのロックアンセム、レディー・ガガという芸名の“元ネタ”とも言われる「レディオ・ガガ」、そして前代未聞の名曲にしてこれぞクイーンという革命的でセンセーショナルなロック・オペラ「ボヘミアン・ラプソディー」etc、彼らのヒット曲は絶対に耳にしたことがあるはずだ。音楽界の頂点を極め、ヴォーカリストとしてだけではなく、ソングライターとしてもミュージシャン達からその才能とカリスマ性を絶賛されながら、1991年に45歳の若さで亡くなったフレディを描いた伝記映画『ボヘミアン・ラプソディ』が、”遂に”完成して全米公開され、公開初週の予想3500万ドルを遥かに上回る5,000万ドル(57億円)の興行成績で全米1位に輝き、死後27年が経った今なお、フレディとクイーンが愛され続けていることを証明した。本作は、冒頭のイントロ映像からして、天才ギタリストのブライアン・メイ、(元)イケメン・ドラマーのロジャー・テイラーによるオリジナル・ファンファーレというニクい演出で始まる。ブライアンが16歳の時に父親と自作した「レッド・スペシャル」という特殊なオリジナルギターで奏でられる旋律に熱いものが込み上げてくるや、畳み掛けるように、いきなり英ウィンブリースタジアアムに7.2万人の観客を集めて1985年7月13日に開催されたアフリカ救済のチャリティコンサート、伝説の“ライヴ・エイド”のチョイ見せ。白いタンクトップにハイウエストのジーンズでスキップするように駆け上がるフレディの後ろ姿を見て、涙腺はすでに爆発寸前必至だ。同時開催されたアメリカ会場では、しかも驚くことに、このシーンはメインキャストの撮影初日で、ブライアンとロジャーががっつり監視する中で行われたという。撮影前からフレディの特徴である前歯の義歯をつけて役作りに望んでいたラミのフレディ憑依っぷりも素晴らしいが、ほかの三人のメンバーも違和感がなく、ベースのジョン・ディーコンを演じているのが、『ジュラシック・パーク』(93)の弟クンを演じたジョセフ・マッツィオとはとても思えない。ロジャーを演じるベン・ハーディは、本人から「僕のドラミングの動きを全く同じように再現してくれれば、他にはリクエストはないよ」と優しく言われ、顔面蒼白になってリハに打ち込んだとか(ベンはこの役を獲得する為に“ドラムができる”と監督にハッタリをかけたが、実はオーディションのために特訓を受けるまでドラム演奏経験ゼロだった)。この渾身のウェンブリースタジアムのシーンは郊外で特設セットを作り、およそ1週間かけて1日1曲ペースで撮影されたという。とは言っても、本作はクイーンの熱いファンだけに向けた作品ではない。フレディという天才の稀有な人生、エキセントリックだけど純粋で無邪気でチャーミングな彼とその家族=クイーンのメンバーとの絆、そしてエンターテイメント史上に輝くサクセスストーリーがコメディテイストたっぷりに描かれている。自分を信じ、周囲を愛すること、未来を切り拓いていく姿には元気をもらえるし、生存中から“伝説”が事欠かず、人並み外れた存在だったフレディが、ある意味でフィクションの『ロッキー』のような映画のキャラクターとしても成立しているから、クイーンやフレディのことをよく知らなくても十分楽しめるだろう。実は、公開直前の映画批評家からの評判はイマイチだった。品行方正とは言い難いフレディの私生活の描き方がトーンダウンしていてオブラートに包みすぎ、といったものが多かったが、蓋を開けてみれば超大ヒット。細かいエピソードに若干の脚色や事実と異なる点(ネタバレになるが、恋人メアリーやジムとのエピソード、フレディがHIV感染を知ったのはライヴ・エイド後、クイーンは解散したことはなくライヴ・エイドが再結成コンサートではない…)もあるが、これはドキュメンタリーではなく、映画。過激さを売りにせず、フレディの素晴らしさにフォーカスしたドラマにする、というブライアンとロジャーのこだわりは本当に正解だったと思う。しかし、本作のこの評判もまた、皮肉にもクイーンそのもの、というのがグッとくる。クイーンはデビュー当時、評論家からこき下ろされ、名曲「ボヘミアン・ラプソディー」はその6分超という長さに加え、アカペラからオペラ、ロック、なんでもアリでサビの歌詞も意味不明、所属するレコード会社からアルバム収録を猛反対され、シングルカットされても批評家からまたディスられまくるが、この曲に世界が熱狂し、クイーン初のシングル1位という大ヒットとなったのと同じだから。歴史が繰り返されるといえば、もうひとつ。「ボヘミアン・ラプソディー」を拒否したレコード会社EMI(当時のEMIは、ビートルズ、ピンク・フロイド、Tレックスら錚々たるミュージシャンが所属する英国随一のレーベルだった)の幹部を演じたマイク・マイヤーズ。彼が演じた「ボヘミアン・ラプソディー」の斬新な良さがわからないポンコツ幹部のレイ・フォスターという役は、象徴的な人物で実際には存在しないが、マイクはエージェントから「フレディ・マーキュリーの伝記映画で「ボヘミアン・ラプソディー」を却下するレコード会社の幹部役のオファー役がきているんだけど、台本読む?」と聞かれると、「台本なんて読まなくていい!その役を演るに決まってるだろ。いつどこに何を着ていけばいいかだけ教えてくれ」と返事をしたとか。というのも、マイクといえばロック・コメディ映画『ウェインズ・ワールド』の中で「ボヘミアン・ラプソディー」を口パクしながらヘッドバンキングして合唱したシーンがあまりにも有名。このおかげで「ボヘミアン・ラプソディー」がリリースから17年後に全米で2位になったという逸話がある。当初、映画会社はこのシーンでガンズ・アンド・ローゼスの「ウェルカム・トゥ・ザ・ジャングル」を使用することを強要したが、マイクは「ガンズもいい曲だけど、“ボヘミアン”じゃないと主演を降りる。僕はこの曲で育った」と反論し、映画会社やプロデューサーを説得した。「ウェインズ・ワールド」はフレディの死から3ヵ月後にリリースされたが、フレディは生前にすでに撮影されたこのシーンを見て利用許可をしていたという。フレディの人生も神がかっているが、この映画自体も神がかっているようだ。ちなみに、作中にフレディの最初の恋人メアリーと最後の恋人ジムが登場するが、フレディの遺書により、映画でも登場するロンドンの一等地ケンジントンにある「ガーデンロッジ」と呼ばれる室数28もの大邸宅(30億円)は、メアリーさんが相続していて、今もそこに住んでいる。ほかにもメアリーさんは当時の為替換算で20億円以上を相続しているのに対して、最後の恋人で2010年に60歳でガンで亡くなったジムさんの遺産は1億円程度だった。ところで、冒頭で「”遂に”完成し」と述べたのは、この映画を観る人に知っておいてもらいたい紆余曲折があるから。現在のクイーンは、ブライアンとロジャーがそのレガシーを引き継いで活動している(ベーシストのジョン・ディーコンはフレディの死で”フレディの代わりを見つけるのは不可能。音楽活動を続ける価値が見出せない”として、引退している)が、フレディの伝記映画製作もブライアンとロジャーの主導で8年前には映画化が進められ、当初はサシャ・バロン・コーエンがフレディを演じる予定だった。だが、あくまでもPG13(13歳以上なら保護者の同伴必要なし)規定に納めて大人もティーンエイジャーも楽しめる作品を目指していたクイーン側と、センセーショナルで過激なフレディにこだわったサシャが対立し、サシャが降板。内定していたデヴィッド・フィンチャー監督もクリエイティブの相違で降板。ベン・ウィショーが主演候補にあがるも映画会社も降りてしまい、製作がたち消えになりかけていた。そして、ようやく2016年に脚本の初稿が上がると、「ユージュアル・サスペクツ」「Xメン・シリーズ」で知られるブライアン・シンガー監督が着任し、主演にはスリラードラマ「Mr.ロボット」でエミー賞など各賞の主演男優賞を受賞し、演技力を高く評価されたエジプト系アメリカ人俳優のラミ・マレックが抜擢され、ようやく製作が本格化したのだった。これだけでも十分に「紆余曲折」だとは思うが、実は撮影に入った後にも問題が発生。2017年9月から撮影が始まるが、11月末のサンクスギビングデーの連休が終わっても、シンガー監督が撮影現場にやって来ないという異常事態が起こる。12月4日にシンガー監督は正式に解雇され、⅓を残した撮影はデクスター・フレッチャー監督が務めることになった(全米映画監督協会の規定により、この場合の監督クレジットは一人にしか与えられないため、フレッチャーは監督名義から外されている)。シンガー監督解雇の理由は正式には発表されていないが、撮影ドタキャン以外にラミ・マレックと撮影中に対立することが多かったのも一因と言われている。こうして数々の難局を乗り越えて完成した『ボヘミアン・ラプソディ』。アメリカの劇場では、ティーンやヤング層に混じってクイーンと同世代の老夫婦の姿も数多く見られる。これぞ世代を超えたスターの貫禄と存在感だろう。Illustration: Gogh Imaizumi© Condé Nast Japan.

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